アセンドの特許事務は 「ALL-ROUND SPECIALIST」
一般的に、特許事務は「国内特許事務」と「外国特許事務」とに分けられます。
国内特許事務:日本の弁理士が「代理人」になる、日本出願に関する事務
外国特許事務:外国の弁理士がその国の「代理人」になる、外国出願に関する事務
また事務所の規模や一定の効率化の狙いのもと、特許事務の業務範囲を「国内の出願業務だけ担当」「外国の登録後の管理だけ担当」などのように細分化・切り分けている事務所も多くあります。
そのような事務所の特許事務は、それぞれ「国内出願業務」や「外国出願の登録後の管理業務」のエキスパートであるといえるでしょう。
しかしアセンドでは、特許事務の業務範囲を切り分けていません。
弊所は、原則として最終的にはどの方も、国内・外国や、手続きの段階も問わず担当していただくことを目指しています。
弊所で働く特許事務は、「細分化業務のエキスパート」ではなく、「All-Round Specialist」と捉えています。
なぜ業務を切り分けないのか
■全体の流れがわかることで、前後を含め担当する手続きの意味もわかるようになる ⇒ ミスにも気づきやすくなる
■業務範囲を設けないことで、チームとして業務を共有できるようになる ⇒ リスクヘッジ
具体的には、弊所では個々の特許事務の方は、国内の案件も外国の案件も関係なく担当していただきます。
(あくまで最終目標で、入所間もない方にあれもこれも担当いただくことはありません。下の「フォロー体制(教育)・スキルアップ」もご覧ください。)
誰でも、勉強でも何でも「わからないことばかり」だと「おもしろくなくなり」、
興味が薄れ始めると、さらにわからないことが増える、という負のスパイラルに陥ります。
仕事をするうえでこのスパイラルに陥ってしまうと、大きなミス(=クライアントにとっての損失)も惹き起こしかねなくなります。
私たちは、目の前の事務作業が、全体の流れの中でどういう意味を持つものなのかを正しく理解することが、
仕事自体のおもしろさ⇒更なる理解⇒気付き⇒ミスの軽減にも繋がる、相乗効果をもたらすものと考えています。
だからこそ、敢えて業務範囲を設定していないのです。
実際、弊所で働く特許事務の方は、「全体が見える・わかるからこそ、おもしろい」と感じている方ばかりです。
また一度でも全体を通して特許事務として働いた経験がある方は、業界で非常に重宝されます。
弊所では長く勤めてくださる仲間を求めていますが、仮にやむを得ず辞めることになっても、
アセンドでの特許事務としての「経験値」や培った「対応力」は、確実にどこででも通用する「強いスキル」になるものと自負しています。
どんな人が特許事務に向いている?
「特許事務」の存在を知るきっかけは、就活や転職活動時に「英語」「事務」等のキーワード検索を経て、たまたまこの業界を知って・・・、という方が非常に多いです。
逆に言うと、弁理士を目指す方と異なり、最初から特許事務になりたくて特許事務所に就職する人はほとんどいないとも言えます。
ではどんな人が「特許事務」の仕事に向いているのでしょうか。
外国出願を担当する特許事務の場合、まず英語力が低いと面白さは半減するでしょう。
でも、もしあなたが「英語を使う事務」として特許事務の募集情報にたどり着いたのであれば、ほとんどの方は基本的な英語力は持っている、又は英語に興味のある方のはずです。業務として英語は日常的に使いますし(読解・作文のみ、会話はありません)、特許業界ならではの耳慣れない語句・言い回しもたくさんありますが、まず大前提として英語に苦手意識がなければ大丈夫です。
また、チェックも仕事のひとつにあるため、書類をきちんと整えたり、細かな作業があまり好きでない方は、どちらかというと向いていないかもしれません。
でも何よりも必要となる資質は、「自ら進んで考え・調べ・動くことが好きかどうか」だと私たちは考えています。
英語に苦手意識がなければ大丈夫、と記したのもこれと関係します。
というのも、英語の文書・メールは身近にしかもふんだんにあるため、知的好奇心さえあれば、そこから吸収してご自身のスキルにしてしまうことができる環境だからです。
フォローアップ(教育)体制 ・ スキルアップ
アセンドでは現在、特許業界が未経験の方にも採用の範囲を広げており、実際に一般事務の経験がこれまでなかった方も働いています。
最終的には範囲を設けずあらゆる業務にあたることになりますが、個人のレベルやバックグラウンドに応じ、大体次のような段階を踏んでお仕事に入っていただいています。
未経験者・経験者を問わず、特許事務所に入ってから覚えることはたくさんあります。
特許法に限らず法律には「改正」がつきもので、一旦知識として入った情報であっても、少し時間が経てば古くなっていたりするからです。
知的好奇心や探究心が強い方ほど、OJT期間は短くなり、任される業務範囲も短時間で広がっていきます。
なお弊所では、スキルアップ目的や、知識を意欲的につけていただく助けとして、事務所から各所員に対して一定額の書籍手当も設定しています。
(2017年10月時点)
特許事務の評価方法
事務職は客観的な評価をしにくい職種で、一般的には働きぶりを「残業時間」や「印象」などで示すことが多いものです。
しかし特許事務の仕事は、簡単なものから非常に複雑なものまで、バリエーションに富んでいます。
たとえば、次のAさんとBさんがいるとします。
Aさん: 簡単な内容の案件100件を驚異的なスピードでミス無くこなした
Bさん: 複雑極まる案件1件を、方々に確認をとり自分でも調べつくし、問題なくきちんと遂行した
どちらも非常に優秀な特許事務なのに、単純に「かかった時間」や「処理した件数」だけで評価してしまうと偏った評価になってしまいます。
アセンドでは客観的な評価が個人のモチベーションにもつながると考え、案件の難易度に係数を設定し、一つ一つの作業を数値化しています。
いわゆる「定量評価」です。
この方法であれば、難易度の高い案件を1件こなす人と、難易度の低い案件を100件こなす人の評価が最終的にイコールになることもありえるわけです。
ただし、事務職の仕事には数値化できないものもあります。
そこをくみ取るため、アセンドでは「定性評価」も採用しています。
具体的には、「こうすれば作業効率が上がる」とか「これを使えばミスが減らせる」など、業務上の工夫や提案を積極的に行ったことへの評価です。
採用されなかった提案だから評価されないということはありません。試してみたけど結果ボツになった提案でも、評価対象となるのは「提案をした」という積極性の部分だからです。
私たちは、良くなるために進んで頭を働かせてくれるひとと共に働きたいと思っています。
半期のボーナスは、この定量評価・定性評価を基に支給されます。
なお支給前には、半期の間に各自が頑張ったこと、アピールポイント、反省点、次の半期の目標等をまとめた自己評価レポートを提出し、パートナーとの個別面談で短い振り返りも行っています。